帝王切開レポート~手術現場編~


私は2人の子供を共に予定帝王切開で出産しました。
理由は、1人目の子供が逆子で出産まで戻らなかったためです。

今回は帝王切開の手術がどんな流れで行われたのかを具体的に書きたいと思います。

目次

手術までの過ごし方

手術の当日は朝から何も食べられません。(正確には前日の21時以降は食べることができません。)
手術の緊張もあってか、意外とお腹は空きませんでした。
私の場合は14時から手術開始だったのですが、11時頃までなら水分はオッケーと言われました。
朝から病室で点滴をし、手術着に着替えて手術時間がくるまでTVを見たり旦那さんと話をしたりしながら待ちました。

点滴の様子

手術着なんですが、ペラペラのゴワゴワした紙のような素材です。(ようなっていうか、紙なのか?)
下着も全部脱いで素っ裸の上に着るので、スースーしてわりと寒いです。

手術着の写真

個室から手術室へ移動

13時20分頃に看護師さんが迎えに来てくださり、病室から手術室までストレッチャーに乗って向かいました。
私の病院は病室と手術室が別の棟だったので、長い廊下を渡って大きなエレベーターで上ったり下りたりしながら移動しました。
いよいよ赤ちゃんに会える楽しみと手術への不安でドキドキしていました。
手術室の扉をくぐる前に旦那さんや母親と
「頑張ってね!」
「行ってきま〜す」
みたいな会話を交わしたような気がしますが、緊張していたせいかこのあたりの記憶がほぼありません(笑)

あと、私はとても目が悪い(両眼とも0.02ほどしか視力がない)のですが、手術中はコンタクトレンズは外さなくてはならず、この時周りはほとんど見えていませんでした。
あらかじめメガネを看護師さんに預けておけば、子供が誕生した瞬間にメガネを渡してくれて、子供の顔が見えるようにしてもらえるとのことでしたので、預けました。

手術室に入ると、3名の女性の看護師さん(助産師さんかも?)と、麻酔科の先生1名、産婦人科の先生2名がいらっしゃいました。自分でストレッチャーから手術台に移るんですが、手術台がめちゃめちゃ細くて
「こんな細いとこに乗るんだな!」
っていうのがわりと衝撃でした。

麻酔について

手術台に乗るとまず麻酔をします。
麻酔は腰椎麻酔というもので胸の下から足の先まで感覚がなくなりますが、意識ははっきりとあります。
台の上で横向きになり、膝を抱え込んで背中を丸くします。そして、背骨のあたりに麻酔を打ちます。

私はネットからこの麻酔がすごく痛いという情報を得てめちゃめちゃビビッていたのですが、実際はそうでもありませんでした。もちろん個人差はあるかと思いますが、私の場合は普通の注射とさほど痛みは変わらない印象です。
ただ針が太いせいか、ググッと押し込まれるような感覚が強くありました。

麻酔をした後はそれが効くのをしばらく待ちます。
じわじわと足先から感覚がなくなっていくのが自分でも分かります。
その間は看護師さんたちが「赤ちゃん女の子なの?一人目は女の子がええわぁ~」などと話しかけてくださって、手術に対する緊張が少しほぐれました。

手術開始

手術定刻の14時になり、麻酔が効いているのか確認をしてから手術が始まりました。
もちろん麻酔のおかげで痛みは全くありませんし何をされているのかも全く分かりませんが、かちゃかちゃと器具が動く音が聞こえお腹のあたりが押されたり引っ張られているような感覚がありました。

「手術中に麻酔の作用で気分が悪くなることがあるので、その場合は早めに教えてください。」
と麻酔科の先生に言われましたが、私の場合は幸いにもそのようなことはありませんでした。
少し胸のあたりが息苦しい感じはしましたが、そこまで気になるほどでもなかったです。

手術が開始されてから約15分後くらいに
「赤ちゃんもう出ますよー」と看護師さんに声をかけられました。
思っていたより早くて「え?もうですか?」と聞き返しました。

細い手術台から体が落ちるかと思うほど下半身をガサガサ揺さぶられるとすぐに
「…ふぇふぁ…ふぁぁ…ふぎゃぁぁぁああーふぎゃぁぁぁああー」
と産声が聞こえてきました。

娘誕生

娘が無事誕生しました。
想像していたより小さな泣き声で不安になりましたが、後から聞くと帝王切開で生まれてくる赤ちゃんは何の準備もなく急にお腹の外に出るために産声が小さいこともあるそうです。

看護師さんが預けておいた私のメガネをつけてくださり、赤ちゃんを私の顔の近くに持ってきて「元気な女の子ですよ。おめでとうございます。」と言葉を掛けてくださいました。
「おー!よくTVドラマで聞くようなセリフ〜」と妙に感動したのを覚えています。

赤ちゃんを初めて見た瞬間は
「なんか紫っぽくてドロドロしてて宇宙人みたいだな」
と思いました(笑)
正直この段階ではあまり「可愛い」という印象はなくどちらかというと「新たな生命の塊」といった感じでした。

娘はその後処置をしてもらってから保育器に入れられ、先に手術室を出ました。
手術室を出たところで、外で待っていた旦那さんや家族と初対面したそうです。この時も娘は保育器に入ったままで、旦那さんも抱っこしたりはできなかったようです。

私はその間まだ手術室でお腹を閉じる処置をしてもらっていました。
40分間ほどで終わり、最後に先生に
「お疲れ様でした。子宮もきれいに閉じましたからね!あと2人は産めますよ!」と声をかけられました。
今は次の出産のことなんて全然考えられないなぁーと思いながらも、帝王切開でも一応産もうと思えば2人も産めるんだーと思ったり(笑)

術後、個室へ戻る

麻酔が効いていて自分では全く動けないため、看護師さんが5人がかりで抱えて手術台からストレッチャーに移してくださいました。(重くて本当に申し訳なかった…)
そしてそのストレッチャーに乗って病室まで戻りました。
病室で家族と少し話をしていたら、しばらくして看護師さんが病室に赤ちゃんを連れてきてくださいました。

ベッドから起き上がることができないので抱くことはできませんでしたが、看護師さんが私の横に赤ちゃんを置いてくれたので、顔を触ったり旦那さんに写真を撮ってもらったりすることができました。

産後すぐの様子

このあたりの記憶も実はほとんどありません(笑)
麻酔の影響で、ひたすら眠くて眠くて意識が朦朧としていました。

ただ麻酔が切れてくるとやはり術後の痛みが強く、なかなかゆっくりと寝て休むことができる状態ではありませんでした。
自力で両足の膝が立てられるようになったら、痛み止めを打つことができると看護師さんに言われ、それを待つのがとても辛かったです。
その後は1時間置きくらいに寝て目が覚めてまた寝て…を翌日の朝まで繰り返しました。

翌日からもまだ痛みとの戦いは続くのですが、その後についてはまた別の記事に書きたいと思います。

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この記事を書いた人

兵庫県出身。2016年に結婚を機に香川県へ移住。田んぼに囲まれた土地でうどんを食べて暮らす。2017年に長女、2019年に次女、そして2022年に長男を出産。好きなものは甘〜いお菓子と星マークのビール。

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